請求書の手書きをやめる前に決めておく3つのこと
請求書ソフトを比較し始めると、機能の一覧を眺めるだけで時間が溶けます。実際に選定を早く終わらせている人は、ツールを見る前に自社の条件を3つ決めています。この記事はその3つと、決めた条件がどの機能要件につながるのかを整理するものです。
1. 誰が発行するかを決める
最初に決めるのは担当者の人数と役割です。社長ひとりが発行から入金確認までやるのか、営業が発行して経理が確認するのかで、必要な機能が変わります。
- ひとりで完結する場合 — 承認フローは不要です。むしろ発行までのクリック数と、スマートフォンから確認できるかが効きます。
- 複数人で分担する場合 — アカウントを人数分作れるか、権限を分けられるか、下書きを承認してから発行できるかを見ます。アカウント数はプランの上限に関わるので、料金ページで必ず確認してください。
ここを曖昧にしたまま比較を始めると、承認フローの有無という大きな軸で迷い続けることになります。
2. 保存の要件を先に確認する
請求書は発行して終わりではなく、保存が伴います。電子データでやり取りした請求書の保存方法には国が定めた要件があり、対応方法を自力で用意するか、ソフトに任せるかを決める必要があります。要件の詳細と最新の取り扱いは、記事末尾の国税庁のページで確認してください。
判断の分かれ目はシンプルです。保存と検索の仕組みを自分で運用し続けられるかどうかです。運用でカバーすると決めたなら、ソフトに保存機能を求める必要はありません。任せると決めたなら、その機能がどのプランに含まれるかがツール選定の必須条件になります。
3. 相手にどう渡すかを決める
ここが見落とされがちで、あとから困る点です。取引先ごとに受け取り方の希望が違うためです。
- メールにPDFを添付して送る
- ソフトの発行するリンクから相手にダウンロードしてもらう
- 紙に印刷して郵送する(郵送代行を使うかどうかを含む)
取引先に一社でも紙を求めるところがあるなら、郵送代行の有無と追加費用を先に見ておきます。逆に全社がメールで問題ないなら、この軸は比較から外してよく、選択肢がかなり絞れます。
3つが決まってから、ツールを見る
この3点が決まると、比較すべき項目は「アカウント数と権限」「保存機能の対応範囲」「送付方法の選択肢」の3つに縮みます。デザインテンプレートの数や細かな入力補助は、この3つを満たすツールが複数残ったときに初めて見れば十分です。
料金は各社が改定するため、この記事では金額を書いていません。候補が2〜3社に絞れたら、末尾のリンクから各社の公式料金ページで、自社のアカウント数と必要な機能が含まれるプランを直接確認してください。
一次ソース(公式ページ)
制度・料金は改定されます。本記事は執筆時点の情報です。最新情報は必ず上記の公式ページでご確認ください。
よくある質問
請求書ソフトは無料のものでも大丈夫ですか
発行できる件数や、電子帳簿保存法に対応した保存機能の有無がプランによって異なります。料金と機能の条件は各社の公式ページで確認してください。
エクセルの請求書テンプレートを使い続けてはいけませんか
発行そのものは可能です。判断が分かれるのは保存と検索の要件を自力で満たせるかどうかで、詳しくは国税庁の電子帳簿保存法のページを確認してください。
取引先に紙で送るよう求められた場合はどうすればよいですか
多くの請求書ソフトはPDF出力と郵送代行の両方に対応しています。相手ごとに送付方法を変えられるかを、導入前に確認しておくと後で困りません。